第97回
「南西諸島防衛を強固にするために」

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  長野禮子 

 トランプ氏が米国大統領に就任して1ヵ月半。政権幹部の人事は難航しているようだが、2月に来日したマティス国防長官、更に3月15日来日予定のティラーソン国務長官は我が国にとっても歓迎すべき人事だと言われている。
 トランプ大統領は2月末、国防予算の10%(約6兆900億円)増を予算案に取り込むと発表。実現すれば「歴史的な拡大」となるそうだが、日本はどうか。常態化している中国・北朝鮮の脅威に対する備えは十分と言えるのか。
 北が日本と韓国を攻撃すれば米国は100%応戦する。しかし、中国がもし南西諸島を攻撃してきても、日本はそれを防ぐための訓練すらしていないのが現状だ。早く米海兵隊並みの力をつけると共に、統合部隊をつくり、そこに米海兵隊司令部を置けば「中国への抑止」が機能する――と、今回のゲスト、アワー氏は言う。更に、米海軍と海上自衛隊の関係は良好だが、陸海空の統合運用は不十分だと指摘。「自分の国は自分で守る」姿勢を示さなければ、同盟国米国は出て来ない。 
 6日、北朝鮮は4発のミサイルを発射し、うち3発が日本のEEZ内に落下。また南西諸島における中国の脅威も続いている現状にありながら、国会では野党が責め立てる大阪の小学校の問題ばかりが喧しい。もっと冷静になって我が国の正面にある安全保障問題を真剣に議論してほしいものである。

講 師: ジェームスE・アワー 氏(JFSS特別顧問・ヴァンダービルト大学名誉教授)
日 時: 平成29年3月7日(火)14:00~16:00