はじめに
韓国の右翼系評論家の言によれば、今回2012年12月19日の韓国大統領選挙は、歴史的観点上から極めて厳しいものであった。それは、金大中・廬武鉉という左翼系大統領が続いて北朝鮮に肩入れした10年。その後の李明博大統領政権は、スキャンダル以外ほとんど無能とも言える政権であった。かように韓国を危機に曝した政権が3代続いた。未だにアメリカの庇護の下にあるといっても過言ではない国際情勢下にあって、反省もなく共産中国の手先といえる親北朝鮮に嵌まり込んで来たのであった。
今回の選挙は、韓国が日・米という自由陣営側に止まり得るか否かの瀬戸際に立つ厳しい事態が続いたのであった。かかる事態にありながら、困ったことに韓国では「国体を否定」するかのような傾向が大半のマスコミに広がり、国家体制を巡って親北朝鮮左翼系の「文在寅候補」と、50代・60代を主体とした保守愛国勢力が支援した「朴檋恵候補」の一騎打ちで、喜ばしいことに朴候補が辛うじて勝利を治め得た選挙であった。
次に日本側について、12月16日投・開票が行われた衆議院選挙を考えてみよう。自民党政権は第2次大戦後に、国民全体をリードして、経済世界第2位を築いた時期もあった。しかし、占領下で受けた精神的敗北のためもあって、極論すれば「惰性とも言いうる精気のない55年体制と言われた政権運営」を続けて来た。そのため、心身ともに失望の極に至った国民は、自民党主体の政権に飽き足らなくなっていた。特に経済不況が厳しさを増す最近の約10年間、自民党政権の国政運営における停滞感は我慢の限界にあった。
そのため国民が、民主党に政権を引き継がせれば政治的・経済的閉塞事態から開放されるだろうと期待した。その結果、2009年9月の衆議院議員選挙で、民主党に大勝利を与え、9月16日に鳩山内閣を発足させた。そして、鳩山、菅、野田の3首相と、何れも約1年そこそしか持たない政権が3代続いた。
それぞれの政権で際だった政権運営における不測の事態を挙げれば、初代の鳩山政権は、何とか良好な関係を続けてきた日米安保体制を破壊し、管政権は東日本大震災で福島原発4基の水素爆発と大量の放射能の放出という未曾有の人的大災害を引き起こした。野田政権に至って何とか時局の変化に対処しようという意識は見えたが、国家を存亡に向かわせる日本政治を継続し限界に至っていた。
1.選挙に日・韓両国が抱えた問題点の詳細
目下の韓国は、金・廬と左翼政権が2代に亘った「第1の暗黒の10年」に続いて、無能に近くスキャンダルが目立った李大統領の5年間。それに続いて、今回の檋恵政権が現実には左傾化しかねないことから「第2の暗黒10年」になることが懸念されている。
今日の韓国経済は、国民に貯蓄心が乏しい上に借金まみれになってしまっている。しかしその国家の発展を、辛うじて全面的に支えて来た上に、今も支え続けているのが財閥だという問題点である。
しかし低所得者の立場に立てば、財閥の巨大化によって確かに「所得格差の拡大」を引き起こしている。これは確かに、経済状態が正常なら、財閥のあり方を是正又は解体させたい事象である。そのため選挙の間、経済民主化の名の下で「財閥を規制・解体し、格差を是正せよ」と要求したのが、左翼系主体の低所得者層であった。
今回政権の座に着いた朴大統領府がこの財閥解体政策を遂行すれば、韓国経済は破綻を来たし「第2の暗黒10年」となることが懸念されている。このことは、雑誌選択2012年12月号p−34〜35の「「左傾化」しかない韓国の宿命」に示されていた。懸念されるのは当選した朴候補は与党でありながら、選挙間は野党の文候補とほぼ同じ、財閥解体政策を主張していたことからも懸念される事態である。
次に日本は、民主党政権が3年3ケ月に亘って全く政権運営組織として機能しなかったという誤算に泣かされた。その上に先にも述べたが、総選挙に至って無資源国に近い日本が、東日本大震災において、地震と津波という大自然災害に加えて、政府と東電による超人為的大災害にさせた。即ち、東京電力福島原子力発電所の1号機から4号基の原子炉の冷却システムを喪失・暴走させて「水素爆発」を起こし、施設の破壊と大量の放射能の放出という人的被害にさせてしまった。
しかも災害発生以来3年目に入ったが、政府が機能しなかったために復興が遅々として進んでいない。その上外交・防衛上に一大危機を招来させ、国家破壊を招来させかねない政治を行って来たにが実態であった。しかも民主党は、国家存立の基盤であるエネルギー供給上、将来も依存し続けざるを得ない「50基の原子力発電」の「ゼロ」を最大の政策として打ち出していた。そのためもあって民主党が惨敗させ、自民・公明両党を政権復帰させた選挙であった。
このように今回の選挙は、日本・韓国ともに凋落を続ける国家の復興・前進という命運をかけた事態で、ともに辛うじて望ましい政権を誕生させ得て、今後に改革・復興の進展という期待を持たせ得た結果に終わったのは望ましいことであった。
2.両国間に横たわる問題点
ともに極東に位置する自由陣営国家の一員であり協力し合って、共産陣営からの精神的侵略(アジアに残る冷戦システム)の拡大という厳しい脅威下で、手を携えて対処すべき近隣の2国関係にある。しかしながら、第2次大戦終結までの日韓併合間の事態解釈の相違を主体に、戦後60年に亘って常に日本側としては理由の見えない、情けない抗争・問題点を抱えて来た間柄である。その最たるものが、@戦争中の慰安婦問題と、A竹島実効支配の問題である。何故このような事態に立ち至っているのか考えて見よう。
筆者は、これ等の問題点の根底にあるのは、それぞれの民族が過去の異なる歴史の過程で身につけた「理解し合えない精神的に要因」が発する、言い換えるとDNAまで塗り挙げられている相克が起こす衝突で、「双方間で徹底協力する以外に道がない」事態が生まれても、真剣に学び合うことが出来ず、相互意識の修正が出来ない国家間であると考える。
(1)日韓の過去に横たわる事態
韓国は、日韓合併により李朝崩壊後の国家体制無き実態から、民族の総てに亘り徹底して日本の世話になれなかったら民族崩壊もあった。しかし何故か、日本を最も嫌って来た国家である。それが故に、第2次大戦終結までの日韓併合という事態の存在があり、そのお陰で今日国家として存在している実態を恥じない国家である。
敗戦に苦しんだ日本は、総べて破壊というマイナスの世界から、復興を果たした後も「国家としての尊厳という自意識」を保っていたが故に、日韓合併間の日本の支え無くしては今日の国家としての存在は無かったことを承知の上で、韓国の復興支援を要求されるままにして来た。しかも日本は、精神文明が高いが故に合併間の行動のマイナス面を謝罪し、要求されるままに戦後賠償を支払って来た。
しかし韓国は、その事態を素直に認めて、感謝するという人間的な感情・行動もなく、謙る者からは徹底して搾取するという民族性故に、過去に受けた支援派当然で、全く感謝できない情けない近隣国家である。
(2)保守だが対日強行派と言われる朴政権
今回の選挙で、韓国大統領に朴槿恵女史が当選した。彼女は民主化後の大統領の中で、資質は最良だと評価されている。韓・米同盟の評価、対北朝鮮姿勢等において、国家の指導者としての矜持が見て取れる。過去における安倍総理との関係も良好であるという。2006年3月、野党党首として来日した時、当時官房長官であった安倍氏とも会談していた。そのとき安倍氏が、「貴女とは価値観で一致する部分が多い」と述べたのに対し、彼女は「歴史問題以外は・・・・」と言う言葉を最後に付け加えていたという(「依存症の独り言:韓国」より)。
韓国の保守派には、筆者の友人評論家のように、経済以外の政治、安全保障面でも緊密になりたいと言う、無言の大衆(サイレント・マジョリティ)が多いと言われているのを信じたい。しかし歴史問題では、捏造された「日本に対しては韓国の方が絶対優位」という反日教育成果が醸し出す、DNAまで叩き込まれた事実で、一歩も譲れないという徹底した洗脳教育の成果雅反省もなく跋扈している。即ちこの事象は、韓国国民にとって捏造された歴史でありながら絶対に脱却できない主体思想であると言う厳しい現実がある。この捏造され国民全体が骨の髄まで叩き込まれている事実は、半永久的に改善できないから、朴政権においても突破できない日韓関係進展の限界であろう。我々日本人は、この事実をしっかりと捉え、今後の日韓関係対処に当たって、自らは絶対に妥協案を出してはならない戒めと認識しておくべきである。
3.日・韓間の歴史的真実に基づく韓国側からの対応を待つ
以上述べてきた如く、韓国の歴史認識は史実ではなく捏造である。何処の国だって、捏造された他国の歴史認識を受け入れないのが世界常識である。ただ極めて残念なことだが、我が国には第2次大戦後の占領下で、「第2時大戦は総べて日本の侵略によるものであった。従って日本を2度と立ち上がって連合国に対抗できない国にする」という洗脳を受け入れさせられた。
その洗脳を主導した共産党を主体とした反日左翼と、政権与党の自民党内にも存在した一部の売国勢力が共謀して、「韓国の放つ妄想を史実だとして受け入れた」一派が存在した。これは単に韓国だけに止まらず、占領下の連合国に対してはもとより、近隣諸国に与えた世界に例を見ない、唯一外交音痴であった日本のみに存在した対外隷属外交の象徴であり続けている。
その表現は、「国際理解と国際協調から」であったが、現実には自ら目隠しをして「相手国が強制して来た史実が捏造であることを認識せずに尊重」するという国家の矜持を放棄した敗戦国の象徴であった。このことが、中国、ロシア、韓国、北朝鮮等の持つ歴史認識を尊重することを宣言したことにほかならなかった。
近隣条項を定めた時点は鈴木善幸首相であり、宮沢喜一官房長官であった。この売国的対応の末の1993年に、慰安婦強制連行を認めた河野談話を発表したのが、宮沢喜一首相、河野洋平官房長官という売国奴コンビであった。
この宮沢=河野の売国奴コンビの所業が、韓国の反日プロパガンダ遂行を大いに勇気づけ、今に至るも世界に向けた、我が国の名誉と信用を深く傷つけている原因となっている。この二人は狡賢い利己主義の塊で、国家のことなど考えていない政治家だと言える。
日本は、現在地球上に存在する世界196カ国の中で、わずか中国、ロシア、韓国、北朝鮮という4カ国にすぎない国家に、捏造した主観に基づく歴史認識に迎合させられ脱却できないでいる。幸いなことに他の諸外国は、日本に好感を持つ国々である。前述の 両人は一般国民が無関心なことを良いことに、高いレベルの勲章を拝受し、全く恥じることなく過ごしている。
まとめ
日韓間に存在し続けている問題点は、解決しようとする日本側の親切心の露呈に終わっている問題が主体である。これらを逐一取り上げても紙面の無駄と言える。そこで細部を詳しく述べることを差し控え、日韓間に横たわる大きな問題点の大筋だけを述べて来た。幸いなことに今日、日・韓ともに国政選挙を終わり、前途にはともに望ましい政権が誕生した。筆者は、これを実現したのは、韓国の良識な評論家もいうが、日韓ともに国を思うサイレント・マジョリティーの力によるものであったと考える。
これまで日本は、両国の選挙終了後直ちに特使を送って、出来得れば「朴大統領を国賓として招待したい」というメッセージをも送った。このメッセージは、韓国が過去に日本人の良心を踏みにじり、多くの問題点を惹起させ続けて来たら状態をさらに続けるか否かが占える。このことから日本は、韓国側に存在するサイレント・マジョリティーの力を信じ、何らかの正常かつ具体的な接触があるのを待つ忍耐の期間に入るべきであろう。
その間日本は、自らが抱える国際的には第1に日米安保修復、第2に中国による尖閣諸島損害、国内問題では、急迫する財政凋落問題の打破と東日本大震災後の復興に対して、与野党は対立するものという過去の軋轢を捨てて、国政を預かる議員を主体に、国を挙げて迅速に解決することに専念する。そして暗に韓国には、真に国を思うサイレント・マジョリティーの存在に賭ける、「日本はフリーハンドで対応できるよ」と悟らせて対応して来るのを待つという対韓戦略を発動・継続すべきと考える。
(1月14日記)
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