<講 演>「地政学上の半島事情」
筑波大学大学院教授 古田博司氏
furuta
地政学に見る朝鮮民族の特徴

 筑波大学の古田です。宜しくお願いいたします。
 朝鮮研究を40年やっておりまして、すこし嫌になっておりますが・・・。まず、朝鮮半島の地政学的な位置についてですが、よく朝鮮半島とイタリア半島を比較する人がおりますけれども、これは大間違いです。というのは、イタリア半島は北にアルプス山脈があることにより守られています。従って、カルタゴのハンニバルもそれを越えるのに苦労したし、ナポレオンもアルプス越えで苦労しました。
 ところが朝鮮半島は、北の東側は山岳地帯ですが、西側は真っ平な平野です。山は殆どありません。満州族のハーン(皇帝のこと)であるヌルハチ(満州族初代のハーン)には、息子にホンタイジ(第2代目ハーン)という人がいます。そのホンタイジが1627年に第1次朝鮮侵攻を行うのですが、この時、奉天に集まった軍隊はソウルまで行くのにたった2週間しかかからなかったのです。これは地政学的に真っ平で防ぐものがないからです。これが朝鮮半島の大きな特徴です。要するに、国としての立国条件を欠いていると考えた方がよいと思います。謂わば廊下に国があるようなものです。無防備で守れないものだから、まず民衆は無防備で楽天的、単純、端的直入、キンキラ、伸びやか、あっけらかん・・・これが韓国の民衆の特徴です。
 一方、支配者は国家、国民を守れないものですから無力で無責任なのです。李朝の王様だけれなく高麗の王様もそうです。高麗の時代には、遼の契丹族が攻めてきますね。その時、王様は逃げてしまいました。

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