【講座】

「歴史問題」戦争を直視せよ!

政策提言委員・高知大学名誉教授 福地惇氏
fukuchi I 北京政府の首脳会談勧誘に乗る勿れ
 去る8月27日のRecord Chinaに、「中国の程永華駐日大使は27日、日本記者クラブ取材団と会見し、日中関係の厳しさを強調した上で、『中国はすでに日本との関係改善に誠意を見せた。さらに必要なのは、日本側が障害となっている問題の解決に向け努力することだ』と強調した。28日付で環球時報(電子版)が伝えた」とある。駐日大使の発言なので北京政府の「日中首脳会談」勧誘の開始である。
 さて、安倍晋三首相は、日中首脳会談の機会を得ようと模索しているようだ。しかし、安易にシナの誘いに乗れば、「歴史問題」戦争に引きずり込まれ、現今の国際情勢から推知するに我が邦に有利な戦いには成り難いと覚悟すべきである。敵は奸悪である。シナ事変と大東亜戦争とを実際に戦ったのは日本軍と蔣介石(民国政府)軍及び米国軍であって、シナ共産党は後方に控えて体力増強に努めて漁夫の利を得たのが歴史の事実だ。だが、シナ共産党は、「抗日戦争勝利記念日」を仰々しく祝賀して、日本は侵略戦争の加害者としての責任を二重三重に永久に認めろと言う基本姿勢である。
 言うまでもなく、韓国が従軍慰安婦問題を恰好の反日カードとして執拗に活用し、国連・米欧にまでその影響力を拡大した原因は、当時の日本政府(宮澤喜一首相・河野洋平官房長官)の安易な対韓外交にあった。謝罪と経済支援で問題を解決しようとした知略に欠けた下手な選択から始まった。当時の政府・外務省は、問題の本質を精査解明せずに、植民地支配糾弾の国際世論及び日本左翼の主張に阿り、不逞日本人が虚構を上手に活用した韓国政府に格好の韓日カードを提供してしまった。その後の韓国政府の日本侮辱は、常軌を逸している今に至る。そして現下、北京政府は韓国の反日行動を熱烈に支援している。何れにせよ彼等のキーワードは、日本政府は、「軍国主義時代の邪悪な侵略戦争・植民地支配」への反省が足りない、である。政府要人の「靖国神社参拝」は無反省の象徴とされる。

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