中国の「反日」構造を探る

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産経新聞ワシントン駐在客員特派員 古森義久

 お招きいただきありがとうございます。私は基本的にはワシントンに拠点を置き、そこで起きる出来事を産経新聞他、日本のメディアに向けレポートを送っております。
 その活動の中でも、やはり中国というのは、ずっと一貫して主要なテーマの1つでした。特に、既に20 年近く前になりますが、2年間北京に駐在しました。これは産経新聞が31年間、それ以前の期間、北京に特派員を置けなかったということで、再開の第一番目の特派員として2年間赴任し、様々な体験をしました。そのことから、ワシントンに再び戻っても常に「中国」が気がかりで、目の前のテーマとして聳えていました。主に、米中関係を追ってきたのですが、では日本との関係はという問題に必ずぶつかります。そこで、日中関係というテーマにも踏み込んでいきました。

1、日中両国の親近部分
 中国というのは日本にとって一体何なのか。日中関係とは何なのか。中国側の戦略、特に純軍事面については、先程フィッシャーさんが非常に詳しいお話をなさいました。私はそこから一歩か二歩退いて、中国の政治や一般社会や文化を含めて、中国側の日本に対する姿勢、態度についてご報告したいと思います。
 日中関係を眺めると、今の状況では日中関係のポジティブな面、ほんわかと温かく見えるような部分に対する言及が非常に少なくなっているのですが、やはり日中両国の間に年来の絆、或いは親近感とでも言えるような要素があることは間違いないのです。
 私は1998年に初めて中国に赴任しました。それまでの長い記者生活では、中華圏の報道は殆どしなかったということで、産経新聞側では中華圏の影響を受けていない人間を敢えて選んだという思惑があったようです。全く何もわからないで行ったという状況でした。
 その頃日本では「同文同種」という言葉が盛んでした。同じ言葉を使って、同じ人種だということです。「一衣帯水」というのもありました。非常に短く狭い海峡を隔てただけの親しい間柄だということです。そんな言葉を使いながら必ずそこに出てくるのが「日中友好」という言葉であり、日中関係の公式の機関や組織を見ても、必ず「友好」という言葉が出てきます。「日中友好議員連盟」「日中友好会館」「日中友好貿易センター」・・・等々。