日中韓は真のパートナーになれるか?
―日中韓首脳会談を考える― |
| 研究員・拓殖大学国際開発研究所
高永普@
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はじめに
去る5 月23日、菅首相、中国の温家宝首相、韓国の李明博大統領が東京で会談し東日本大震災の教訓を踏まえ、首脳宣言を発表した。
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国は未来志向で包括的な協力パートナーシップを強化すると同時に日本を支えていく事を宣言した。因みに3国間の観光促進で15年までに人的交流を2,600万人に伸ばすなど経済的な交流拡大に合意した。さらに、災害緊急援助隊の共同訓練及び原発事故の情報共有や専門家協議の推進でも意見を一致した。
特に北朝鮮のウラン濃縮計画に3国が懸念を表明した事に意味合いがある。
日中韓は経済的なパートナー
日中韓は歴史認識や領土問題など、外交懸案を抱えているが、隣国同士の防災・支援活動は相互理解と協力を上げられるきっかけとなる。
今回の首脳宣言は、昨年9月7日、尖閣諸島中国漁船衝突事件で冷えた両国関係が暖かい雰囲気に変わるきっかけとなった。
しかしながら今回のような隣国同士の和気あいあいとした雰囲気は、いつの間にか緊張雰囲気に変わってしまう慣性を持つ。「国際関係では永遠の敵も無いし永遠の友達もない!自国の利益だけ追求する」というディズレーリ英国首相の名言通りである。
日本、韓国、中国は経済的にはパートナートップ関係であるのは間違いない。
歴史・文化的に日、中、韓三国はアジアの団子三兄弟見たいな親しい関係である。
日中韓は安保面でライバル対立関係
しかし、安全保障面ではライバル関係にならざるを得ない地政学的な環境である。
地政学的に、安全保障面ではやむを得ず対立関係に置かれているのが事実である。
安保面で対立関係であるが隣国同士が経済的な交流を止めたら世俗的な表現で相互飯食えない状態に陥る。従って、貿易など経済的な交流は当たり前のことである。
しかしながら、国際社会では自国の国益を守るために利害が衝突する場合、やむを得ず緊張感が高まり紛争に陥るケースが度々発生する。
それは、日本、韓国、中国ばかりではない。ヨーロッパもフランス、イギリス、ドイツ、3 国はいつも紛争に巻き込まれて三十年間或いは百年間も戦争した歴史・先例がある。
したがって、隣国同士は、安全保障面で強力なライバル対立関係でありながら、やむを得ず経済的パートナーシップ関係を結ばないといけない関係である。
繰り返するが自国の国益を追求する「国際関係では永遠の敵もない、永遠の友達もない」という指摘とおりである。人間関係も国際関係も同じ流れかもしれない。
因みに、遠い国と仲良く付き合いして強い隣国を抑えるという『遠交近攻』と『勢力均衡』は永遠に変わらないと考えている。
日本と韓国はアメリカと手を結んで強い隣国を抑えるべきである。
そうでないと核をもつ強い隣国にやられる恐れがある。拓殖大学の渡辺利夫学長のご指摘とおり「日本は日英同盟を結んで日露戦争に勝利し一番幸福な時代を謳歌」した。
しかし大陸に手足を延ばして結局、足を抜けない泥沼状態に陥り敗戦を迎えた辛い歴史の教訓がある。歴史は時代が変わっても繰り返する。過去歴史の先例と教訓を忘れては行けない。元防衛大臣の小池百合子議員の指摘とおり「国内問題はやり直しがでる。しかし、外交・安保問題は一歩間違えば回復できないほど大変な事態に陥る恐れがある」。
まとめ(海洋国家の安保戦略)
中国、北朝鮮、ロシアという大陸国家に対して海洋国家である韓国、日本、アメリカのライバル対立関係は依然として変わらない。
韓半島の真ん中である三十八度線を中心とした休戦ラインは、海洋国家と大陸国家のバランスを保つ中心的なセンターラインである。
したがって、韓半島はいわゆるバッファーエリアと言われている。
特に中国側としては、北朝鮮地域は緩衝地域であり中国の安全保障を保つなわばりになっている。したがって、中国側にとって北朝鮮は経済的にも安全保障的にも絶対捨てきれない戦略要衝地である。韓国はどちらかといえば海洋国家であり、日本、アメリカ、台湾も海洋国家である。古代ローマをはじめ中世ポルトカール、スペイン、オランダに続いて近代イギリスや現代アメリカなど世界を支配する強大国はすべて海洋国家である。
日、中、韓3国の経済的なパートナーシップ強化は何より大切なオプションである。
しかしながら安全保障面では日米同盟と米韓同盟に基づいた海洋国家同士の安保協力をさらに強化すべき時期である。
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