3月11日の大地震ならびに大津波でお亡くなりになった方々のご冥福を
お祈りするとともに、被災者の方々に心からの御見舞いを申し上げ、
一日も早い復興をお祈り申し上げます。


次期解散総選挙で消滅する自民党


     ―政権担当資格を欠き国民から見放されていることに気付かぬ陳腐化政党―

 

副理事長 宮脇磊介
  最近、自民党谷垣禎一総裁、石原伸晃幹事長その他自民党長老クラスでは、「解散総選挙」をカードにして、政府与党に迫っているとの報道が見受けられる。本気での発言とは思えない。仮に本気だとしたら正気の沙汰とは言えない。著しい情勢判断の誤りである。

 第一に、野田佳彦首相が解散総選挙を決断する時は、民主党にとって勝利の可能性の高い状態にある時だ。あるいは、失政を追及されて自民党その他の野党に追い詰められ、にっちもさっちもいかなくなった時であろう。しかるに、国民の民主党を見る目は、政権交代の興奮を失望から絶望へと変えた鳩山由紀夫・菅直人首相の施政下と異なっている。野田政権となって、メディア報道の評価は厳しいが、直面する重大かつ困難な諸課題に対して、「急に発進したり、曲がろうとはしないで、安全運転に徹する」と自認する野田総理に、国民は、むしろ安定感を抱いている。また、党内にも反対論の強い諸課題に、着実なステップで対応している野田首相の姿勢に共感し始めている。民主党は、綱領さえ出来ない寄せ集め政党である。その中で、TPPや普天間の問題を最終的にどうにか押し切る段階に至れば、それは解散総選挙決断の機会となろう。
 第二に、下野した自民党に課せられた最重要の課題は、国民有権者の信頼を得ることにある。民主党政権ではなし得ない、国民に痛みを与える部分もある真に国家国民の安全と繁栄のために必要な諸施策を、自民党がとって代わって、国民に対して説得力を持って示し、民主党政権と一騎打ちで戦うことにある。「改革」を目指すべきそれらの施策の多くは、自民党政権時代になされるべくも成すことをなおざりにしてきたものばかりである。にもかかわらず、自民党谷垣・石原などは、政府与党の失点待ち・失点叩き一辺倒である。自民党の民主党へのスキャンダル叩きに、国民は、週刊誌的な興味を持つことはあっても、自民党への信頼回復につながらないばかりか、それを頼りに居丈高に追及に狂奔する自民党の態度には、うんざりしているのだ。「改革」への真剣な取り組みは、野田民主党の方が谷垣自民党よりもはるかに勝っている。
 第三に、解散総選挙となれば、国民有権者の「旧い自民党」に対する「拒絶反応」が再び燃え盛るのだ。おまけに、「原発・エネルギー政策」その他、自民党の既得権益擁護路線に起因する諸問題に対するプロの市民活動家・国家解体論勢力などが総結集してキャンペーンを張ることとなろう。自民党は、エネルギー政策やTPP問題など、国民有権者に情理を尽くして説明し納得させる努力を怠るのみか、施策の方向性さえ、党内をまとめることが出来ないでいる。まさしく、「末期的症状」と言うべきものであろう。
 これらのことが、見えていないのか、それとも、分かっていながら、目を瞑り口を閉ざしているのか。ひたすら「党内統一」を振りかざして、「(日本の文化と伝統を尊重する)保守」と「(冷戦終結後のグローバリゼーションの中で国際競争力をつけるための)構造改革成長路線」を掲げる党内の「自民党改革」への動きを封じる谷垣・石原・長老路線の自民党には、未来が無い、と言い切れる。次期解散総選挙、それが、長期にわたった自民党の存在に終止符を打つのであろう。
 野田首相の真摯な取り組みに結束する民主党内勢力と、新しい政治を目指す自民党内改革派とのパワーが強化され、現存の民主党と自民党の殻を打ち破って溢れ出ることが期待される。「政界再編」への新しい展望が、二年前の「政権交代」へのフィーバーに代わって、国民有権者の前に開けて来るのだ。日本が、国際社会の中で信頼と尊敬を得ながら、再び羽ばたく日に、希望をつなげよう ではないか。 
                                            (2011.11.01記)

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