ネットフリックスとスマホ

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政策提言委員・元参議院議員 筆坂秀世

 WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が始まっている。日本の初戦は大谷翔平の満塁ホームランから始まり、台湾に13対0でコールド勝をした。だがテレビでは見られなかった。アメリカのネットフリックスという動画配信会社が放映権を独占し、日本のテレビ局は獲得出来なかったからだ。
 古館一郎氏が、以前のWBCでは日本のテレビ局が30億円で放映権を獲得していたそうだ。だが今回はネットフリックスが150億円で獲得したそうで、とても太刀打ち出来ないそうだ。NHKの9時のニュースでは大谷の満塁ホームランも山本由伸のピッチングも静止画像だった。こんな事は初めてだろう。その後のテレ朝の報道ステーションでは動画が放映された。TBSのアナウンサーがラジオで喋っていたのだが、金で何秒放送ならいくらというのでネットフリックスが買うのだそうだ。テレ朝はいくらかしらないが金を出し、NHKは出さなかったということだ。
 それにしても東京ドームで日本と台湾や韓国との試合がテレビの地上波で見られないとは情けない限りだ。俳優の三田村邦彦氏(72歳)も地上波での放送がないことをXで嘆いていたそうだが、こういう高齢者多くいるだろう。なんと強欲な会社なのか。
 実は我が家には、ネットフリックスに加入している息子が持ち帰っていた回線がある。何とか初戦を見ようと接続を試みたが、結局、上手くいかず、この原稿を書いている土曜日に息子が帰ってくることになった。どうにもネット社会に対応出来ない。
 私はいまだにドコモのガラケーである。3月7日付の産経新聞によると、NTTドコモが今月31日に第三世代(3G)の通信システムの提供を終了するというので、通信大手による乗り換え獲得競争が激化しているという。
 道理でたまに携帯電話を使うと、「こちらはNTTドコモです。3月31日でサービスが終了します。110番、119番がかかりにくくなります。新しい機種に変更して」という声が自動的に入ってきて、それからつながる。「うるさい!」と言いたくなるが仕方がない。もうとっくにスマホの時代なのだ。
 産経新聞によるとガラケーを持つ人が50万回に上っており、それをKDDIやソフトバンクなどが、新しい機種を1円とか0円で提供するサービスを行い、ドコモからの獲得を目指しているという。ソフトバンクの社長などは、「いただけるものはいただきたい」と率直に語っている。もちろん楽天モバイルも独自の動きをしている。
 ドコモは流出を食い止めるため高齢者が使い慣れた折り畳み型も用意しているという。そろそろ潮時かもしれないと最近つくづく思っている。
 先日、書類で確定申告を済ませたが、国税庁のホームページを見るとこれでもかこれでもかと、e-Taxがいかに便利かくどいほどその説明が出てくる。読んでみると確かに便利そうである。私はスマホを持っていないのでe-Taxが出来ない。来年も確定申告をするぐらいの収入があるか不明だが、スマホへの変更をせざるを得ない世の中になっているのだろう。