「第3回政策シミュレーション」では、外務大臣役という得難い学びの機会を得たことは望外の喜びであり、大変光栄でした。この台湾有事シミュレーション然り、毎月の山水会の勉強会然り、「政治家として国家国民を守り抜け!」との熱い「喝」をいただきながら、着実に力になっていることを実感しています。
昨年末に発表された安全保障3文書では、第2回政策シミュレーションや山水会での議論が反映され、日本の安全保障政策を大きく前進させる推進力となりました。
本稿では、今回のシミュレーションに於ける外務大臣役の学びの一端を申し述べます。
①台湾有事で生じる経済的損失の極小化
シナリオでは、日本で半導体などの戦略物資や資源エネルギーなどが不足し、更には株式市場、為替、金利相場が下落して、中国の軍事侵攻が始まる前から日本経済が混乱に陥るとあり、新たな視点となりました。
既に2020年から経済産業省がサプライチェーン再構築を開始していますが、まだ道半ばです。特にバッテリーとその原料の多くは中国が占めている為、サプライチェーン再構築無くして闇雲に電化を進める事には大きなリスクが伴います。加えて、金融を支え合う国際的枠組みを更に強化する必要があります。