第3回台湾海峡危機シミュレーションについての感想

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参議院議員 松川るい

 昨年の第2回目に続き、今般の第3回台湾有事シミュレーションに参加しました。前回は外務大臣と国交大臣兼国民担当大臣、今回は米国務長官の役割を与えていただきました。
 今回のシミュレーションは前回以上に ①リアルなシナリオであり ②プレーヤー達が次のアクションをどうすべきか考えたり、チームで意見交換する時間が与えられ ③一番の当事者である台湾関係者が初めて参加したこと ④情報戦と戦略コミュニケーションにも焦点が当てられていたこと ⑤米国、台湾との会談が密に行われ、同盟やパートナーシップの重要性を示すことができたこと ⑥マスコミに対しても事前にブリーフをすることにより、シミュレーションの趣旨を適切に国民に伝えるための努力も行われていたことなど、大いなる進化があり、率直に大変素晴らしかったと思います。
 以下、4点、気付いた点並びに感想を述べたいと思います。
 
1.本シミュレーションの特性を活かした課題設定と次のステップへの移行
 本シミュレーションの目的は、①国会議員の教育 ②国民に対し、今後必要となることについての啓発(現時点において日本に欠けている能力やキャパシティ、法制度の不備の指摘と改善の必要性などについての世論喚起)③政府が②の措置を取る上での世論の「後押し」を得ることだと理解しています。