北朝鮮が衝撃を受け注目しているロシアの軍事力とウクライナ戦争

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政策提言委員・軍事/情報戦略研究所長 西村金一

はじめに
 ロシアがウクライナに侵攻した戦争(以下、ウクライナ戦争)は、世界が注目しているが、その中でも特に衝撃を受け注目しているのが北朝鮮と中国だろう。ウクライナ戦争では、ウクライナ兵とロシア兵の戦いだが、兵器については、米欧とロシアの兵器の戦いである。北朝鮮と中国が注目している理由がそこにある。今回の戦いでは、ロシアの兵器が米欧の兵器にボコボコに破壊されている。北朝鮮と中国が保有する兵器は、ロシアとほぼ同じ兵器か、或いはそれよりも旧式なものなのだ。
 中国軍兵器は、独自に開発している兵器もあるので、ロシアの兵器のように全てがボコボコにやられることはないかも知れない。とは言え、不安を抱いたことは確かであろう。今回は、中国軍が注目した点については、省略する。
 北朝鮮にとっては、ボコボコにやられているロシアの兵器と、北朝鮮の兵器が重なって見えているはずだ。金正恩総書記は、核兵器を使わない通常兵器だけの戦いを行えば、北朝鮮軍が非武装地帯(DMZ)を越える時には、今のロシア軍と同じように、自軍の戦車・火砲・防空レーダーが破壊され、爆発し、燃える状況になると深刻に思っているだろう。
 もう1 つの衝撃的なことは、目に見えない戦いである。目に見えない戦いというのは電子戦と情報戦である。ロシアの侵攻と同時に行われ、その結果がその後の戦いに影響を与えている。特に、電子戦に敗北すれば、全ての通常兵器は機能しなくなる。