高市早苗氏の首相就任からおよそ1年が過ぎた。昨年10月21日に正式に誕生した日本政治史でも初の女性宰相の足跡をひとまず総点検するには好機だろう。といっても就任直後の1年というのは中・長期政権の場合、まだまだスタート点であり、その統治の初期の評価ということともなろう。
この点は政治の世界は一寸先でも闇だとはいえ、高市政権は基本的にはまだ安定している。だからこの時点での評価も、僅か1年だけ、ということで、木を見て、森を見ず、の拙速な作業にならないことを留意しておきたい。
高市外交を3分野でみる
さて高市政権の発足から1年、その成果と今後の課題というテーマの考察は極めて多様で多岐にわたる。ここでは高市政権の対外関係に焦点を絞ることとする。何故なら私自身がアメリカの首都ワシントンを主拠点とする国際情勢の報道を日頃の主任務としているからである。つまり国際情勢の中での高市政権のここ1年ほどの前進や停滞をどう見るか、日本側からの視点とすれば、ここ1年ほどの高市政権下での日本の外交はどうなってきたか、への俯瞰ということにもなる。
この高市外交の考察は構造面で3つの大きな分野に分けて、進めることとしたい。