中国が狙う日米離間策と沖縄奪還工作

.

政策提言委員・金沢工業大学特任教授 藤谷昌敏

 2025年11月7日、衆院予算委員会で高市早苗総理が「台湾有事は日本の『存立危機事態』になり得る」と明言したことで、中国側に集団的自衛権の行使を正当化する可能性があると受け取られ、「日本が台湾防衛に踏み込んだ」と強く反発された。中国・薛剣駐大阪総領事がSNSで「その汚い首を斬ってやるしかない」と投稿し、中国外交部報道官が「日本が火遊びをすれば、痛烈な反撃を受ける」と警告する事態にまで発展した。さらに中国政府は日本への渡航自粛を国民に呼びかけるとともに、中国教育省は日本への留学に対しても控えるように注意喚起した。その後、福島原発の核処理水を問題として輸入禁止とされていたホタテなどの水産物の輸入解禁も中止された。
 また、中国のSNSや中国メディアでは「軍国主義の亡霊」、「歴史的に危険な転換」と非難が集中し、中国中央テレビは「悔い改めなければ日本の破滅は永遠」とまで報道した。そして、11月18日には、中国外交部の劉勁松アジア局長が険しい表情でポケットに手を入れたまま、日本外務省の金井正彰アジア大洋州局長に応対する映像が拡散した。金井局長は、頭を下げたまま劉局長の発言を聞いているかのように見え、日本側にとっては屈辱的な場面とも受け取られた。日本側からは中国側の無礼な態度に強い非難が浴びせられた。