【報告】平成29年度 外交・安全保障調査研究

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お知らせ JFSS事務局

 平成29年度の外交・安全保障調査研究について、下記のとおり実施致します。




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研究テーマ:「平和安全法制に基づく我が国の国際平和協力の在り方」

 平成28年3月に施行された「平和安全法制」は、我が国が国際の平和と安全により積極的に関与していく行動の枠組みを構築した。しかし、法律の細部規定を検証すると行動に関する制約事項が多く、未だ国際標準に至っていない状況にある。これを克服するためのフィージビリティ・スタディとして、西修氏(JFSS顧問・駒沢大学名誉教授)、佐藤庫八氏(JFSS政策提言委員・元陸自幹部学校法制教官)、髙井晉氏(JFSS常務理事・防衛法学会理事長)を中心に、若手研究者の協力を得て研究プロジェクトを立ち上げた。
 本プロジェクトでは、これまで実施された国際平和協力活動の業務について、平和安全法制を適用して検証することにある。検証した結果、平和安全法制上実施できる業務、及び実施できない業務に区分分析し、実施できない業務の理由、要因を明らかにする。そして、実施できない要因を更に分析し、その根本要因を明らかにし、それを打破する方策について提言することで、我が国の国際平和協力の在り方を探る。
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[平和安全法制研究会 実施報告]

*第1回 :平成29年5月16日
 本研究会の意義及び研究の目的等の問題意識について改めて確認し、調査事項、自衛隊関係者等の聞き取り予定者、有識者、海外出張、アンケートの実施等、研究会の全体計画について意見交換を行った。爾後、次回研究会に招聘する自衛隊OBの紹介が行われた。

*第2回:平成29年6月27日
 元国連カンボディア暫定機構(UNTAC)派遣第2次隊長だった石下義夫氏を自衛官OB聞き取り者として招聘し、UNTACの現場でのいわゆる巡回および任務遂行型の武器使用を中心に報告を頂き、その後研究員との間で意見交換が行われた。爾後、次回研究会の打ち合わせが行われた。

*第3回:平成29年7月25日
 わが国が国連の平和維持活動(PKO)へ自衛平和維持要員として初めて自衛隊員を派遣した当時の陸上幕僚長だった西元徹也氏を自衛隊OB 有識者として招聘し、自衛官を外国へ派遣する際の諸状況を中心に講話を頂き、その後研究員との間で意見交換が行われた。爾後、次回研究会および外国出張の打ち合わせが行われた。

*第4回:平成29年8月29日
 モンゴルと米国が主導する国連PKOの多国間共同訓練に参加した自衛官を有識者として招聘し、「カーン・クエスト17」の概要、カーン・クエストへの参加意義、訓練項目等について報告を頂き、その後、研究員と質疑応答および意見交換が行われた。爾後、外国出張先(国連本部およびジブチ・ケニア)における質問事項およびヒアリング対象について意見交換が行われた。

*第5回:平成29年9月27日
 イラク人道復興支援群長としてイラクの人道復興支援活動を指揮した番匠幸一郎氏を自衛隊OB有識者として招聘し、「自衛隊と国際任務…イラク派遣をふり返りながら…」のテーマのもとに、国際平和協力活動の歴史、イラク復興支援業務の概要を中心に講話を頂き、その後、研究員との質疑応答および意見交換が行われた。爾後、外国出張先(国連本部およびジブチ・ケニア)におけるヒアリング対象者の紹介が行われた。

*第6回:平成29年11月8日
 南スーダン・NHKスペシャルを担当した記者等を有識者として招聘し、自衛隊海外派遣を取材してきた印象、安全保障関連法以降の変化、今後の展望等の報告を頂き、その後、研究員と質疑応答および意見交換を行った。次いで、南スーダン、イラクへの陸自部隊の派遣、および能力構築支援を担当し元陸上幕僚長の岩田清文氏を自衛隊OB有識者として招聘し、「国際平和協力活動の今後の在り方」について包括的な講話を頂き、その後研究員との質疑応答および意見交換が行われた。爾後、海外出張先(国連本部およびジブチ・ケニア)におけるヒアリングの実施概要の報告とそれに続く意見交換が行われた。

*第7回:平成29年12月26日 
 自由民主党政務調査会審議役の田村重信氏を有識者として招聘し、「冷戦後の国際平和支援法制~歴史・現状・課題~」と題して、戦後から冷戦時代、冷戦時代、及び冷戦後(湾岸戦争から平和協力法制定まで、ルワンダ危機以降)に分けて、それぞれの時代に自由民主党及び国会内外で行われた議論について講話を頂いた。その後、平和安全法制の課題及び憲法改正の問題について研究員と意見交換が行われた。爾後、中間報告の作成にあたっての注意事項について、研究員の間で意見交換が行われた。

*第8回:平成30年1月30日 
 産経新聞政治局編集委員の野口裕之氏を有識者として招聘し、ジャーナリストの立場から、これまで自衛隊員が派遣された国連PKOに関わる数多くの取材経験で得られた様々な事実関係と問題点を整理するとともに、自衛隊がかかわる活動についての発信のあり方と広報することの重要性についてお話を頂いた。続いて研究員との質疑応答後、自衛隊員の国連PKOへの派遣のあり方のみならず、平和安全法制のあり方に関して意見交換を行った。


[現地調査及び意見交換・概要報告]

*第1回:ニューヨーク
 2017年10月9日~13日(日本時間14日)にニューヨーク州の国連本部で行った。国連総会開催中の多忙な時期にもかかわらず、国連PKO局(DPKO)及びフィールド支援局(DFS)、政治局(DPA)、並びに日本政府国連常駐代表部において、11名の実務家・専門家に対するインタビュー調査、資料収集及び意見交換を行なった。これに加えて、国連本部に勤務する3名の実務家・専門家と予定外の意見交換の機会を得た。

*第2回:ジブチ
 2017年11月2日~4日に、ジブチ共和国で実施した。在ジブチ日本国大使館及びJICA現地支所、米国大使館において、実務家・専門家との意見交換を行った。また自衛隊ジブチ拠点を訪問し、海賊対処活動に従事する派遣海賊対処行動航空隊、拠点で必要な業務を行う派遣海賊対処行動支援隊、及びジブチ軍に対する能力構築支援部隊の各隊員と現地での活動状況についてヒアリングと意見交換を行った。

*第3回:駒門
 2018年2月15日に静岡県御殿場市の駒門駐屯地において、国際活動教育隊を訪問して研修した。研修内容は、第1にジプチ派遣海賊対処行動支援隊の活動の紹介、第2に国際活動教育隊における教育訓練の現況の説明であった。その後、ジプチ派遣海賊対処行動支援隊の活動内容と課題について研究員と意見交換が行われ、さらに国際活動教育隊の教育訓練内容を踏まえ、人材育成や能力構築支援のあり方についての意見交換も行った。

*第4回:福岡
 2018年2月23日に福岡県福岡市において、モザンビーク第3次隊中隊長であった林田和彦氏からヒアリングを行った。モザンビークPKOはとりわけ輸送調整の面で日本の能力が高く評価されたPKOであるが、一方でアフリカ大陸では初めての自衛隊派遣であり、活動環境の整備に苦慮した経験談を聴取して、その後の法制への影響などについて研究員と意見交換を行った。

*第5回:青森
 2018年3月8日~9日に青森市の陸上自衛隊青森駐屯地において、南スーダン国連PKO(UNMISS)派遣第11次隊関係者らに対し、ヒアリングを行った。駆けつけ警護任務を始め、平和安全法制成立後の新任務を付与された唯一の経験を持つ部隊であることを踏まえ、法制後の具体的な対応について紹介を受けた後、とくに新任務対応経験を踏まえた状況について、ヒアリングを行った。また、同司令部の主要幹部と国際平和協力全般について意見交換を行う機会を得た。